風と光と
思いつきで撮影した写真と
思いついた言葉
重ねてみたら想いは描けるかな
2009年7月31日金曜日
緑の風
photo by Panasonic DMC-FX35
光を浴びて佇めば
緑の風が駈け抜けて
瞳を閉じれば耳元に
空を自由に飛んでいた
音の記憶がよみがえる
2009年7月30日木曜日
木陰
photo by Panasonic DMC-FX35
高い軌道の太陽が
白い時間を作り出し
乱れて飛び交う光の束が
影さえ白く照らし出す
2009年7月29日水曜日
木漏れ日
photo by Panasonic DMC-FX35
青い光がしなやかな
枝と葉っぱを滑り落ち
ぱたんぱたんと音を立て
石畳の上影落とす
2009年7月28日火曜日
薄紅の時
photo by Panasonic DMC-FX35
薄紅の時に思い出す
懐かしき人の面影は
微笑んでいるのか
泣いているのか
この場所からは見えなくて
どうにも判然としないけど
なんであんなに遠くに離れて
なんであんなに手を振るのかな
僕はまだ
手を振る準備もできていない
夜の堰
photo by Panasonic DMC-FX35
夜の堰を滑り落ち
水面が少し泡立ちて
絶えぬ水音巻き込んだ
翠の時が流れ行く
2009年7月27日月曜日
水面の風車
photo by Panasonic DMC-FX35
水面に写る風車の姿
いずれが影か泡沫か
どちらの姿が正しくて
どちらの思いが正直で
いずれも同じ意味を持つ
所詮どちらも夢現
2009年7月26日日曜日
夏の川面
photo by Panasonic DMC-FX35
そろりそろと
川面を抜けて
ビードロ細工の風が吹く
心を紡いで流した糸が
触れるか触れぬかたえだえに
届かないのがもどかしい
きららきらと
髪の毛揺らし
細かな光の風が吹く
心は動いて寄り添いながら
一つの形にまとまって
離れぬ様がいとをかし
紗の夜
photo by Panasonic DMC-FX35
僅かに流れる水面の果てに
薄い夜の紗がかかり
少し輝き広がって
少し温もり広がって
2009年7月25日土曜日
逆光の踏切
photo by Panasonic DMC-FX35
かろん
かろんと踏み切りに
鉄路の
音が小さく響く
遠くに
過ぎ去る夢のように
どこか
悲しく響いてる
かろん
かろんと小さな音が
いつまで
いつまで響いてる
2009年7月24日金曜日
星と十字架
photo by konika minolta α7-D
TokinaAF19-35 1:3.5-4.5
夜を迎えて風車が止まり
吐息と一緒に羽根を広げる
祈りを捧げるクルスのように
一際明るく輝く星の
円弧を描く軌跡を辿り
いつまで
いつまで
奇蹟を祈る
2009年7月23日木曜日
星座のかけら
photo by Panasonic DMC-FX35
あぁ
穴が開いた心から
ぽろぽろぽろぽろナニモノカ
こぼれて落ちるが止められず
そぅ
誰かがそばで手を添えて
微笑み向けてくれるなら
抜け殻ぐらいは残るかも
2009年7月22日水曜日
不安の空
photo by Panasonic DMC-FX35
空が雲に覆われて
心が不安に覆われる
やがて雨が降ってきて
やがて涙がほとばしる
不安の空は悲しみを
風に乗せてやってくる
2009年7月21日火曜日
夜の風に涙して
photo by Panasonic DMC-FX35
湖面を渡る強風が
びょう
と心を揺さぶって
こんな些細な幸せが
ほろり
と指からコボレ落ち
背中に羽根が無いことに
ようやく
僕は気が付いた
2009年7月20日月曜日
夕日とインターチェンジ
photo by Panasonic DMC-FX35
夕暮れ時の路上にて
行き先知らずの我が心
どちらの道を選んでも
行き着くところに大差なく
闇が約束されていた
2009年7月19日日曜日
彼の地は喜び満ち溢れ
photo by iPhone
金に輝く空の果て
あそこ行けば幸せと
喜びだけが満ち溢れ
優しい思いに包まれて
笑顔の歌が聞けるだろう
碧の時
photo by iPhone
碧の時がやってきて
静かに夜へと移ろって
碧の風が吹いてきて
心の羽根が脹らんだ
夏に建つ鉄塔
photo by Panasonic DMC-FX35
強い光を真に受けて
その表面をちりりと焦がし
自ら灼と熱を持ち
歪みもしないで
揺るぎもしないで
弦をピンと張りながら
その場にがんと建ち続け
一歩も動かず立ち続け
2009年7月18日土曜日
降り注ぐ祝福のごとき光の中で
photo by Panasonic DMC-FX35
さららさららと光が流れ
身体の周りに広がって
ゆららゆららと光が揺れて
ゆっくり時が流れ行く
夜・地平線の空
photo by Panasonic DMC-FX35
夜を彩る青空は
宇宙の色で染められて
闇の中の景観に
瑠璃の球体転がった
2009年7月17日金曜日
滲む夕日
photo by Panasonic DMC-FX35
揺らめくように
日が暮れて
青が景色に
滲み行き
光や物の輪郭が
ぼんやり霞んで
熔けていく
2009年7月16日木曜日
円心の木漏れ日
photo by Panasonic DMC-FX35
木漏れ日の中に身を置いて
葉摺れの音に目を閉じて
瞬く光と交互の陰が
心をどこかに連れ去って
時はこの場を巡り行く
2009年7月14日火曜日
月昇る
photo by Panasonic DMC-FX35
街の灯りが薄っすらと
白の空気に写りこみ
月の明かりがやんわりと
雲の縁に集まった
大きく息を吸い込みながら
光を身体に溜め込んで
光る雲のかけらを集め
心の羽根を紡いだら
昇る月と同じところに
僕は飛んで行けるのに
夢色の記憶
photo by Panasonic DMC-FX35
誇張された色合いは
何だか現実離れして
遠い昔に夢で見た
不思議な色を思い出す
目を凝らせば凝らすほど
滲む景色のもどかしさ
思い出せるはずなのに
曖昧加減がもどかしい
月光風
photo by Panasonic DMC-FX35
月から風が吹いてくる
全てのものを
青に染め
光で螺旋を描きつつ
軌跡を長く引きながら
風は心を駆け抜ける
2009年7月13日月曜日
月の無い夜
photo by Panasonic DMC-FX35
月の無い夜は沈んだ青と
輝き無くした水面と
広き所を吹く風が
なんだか心を苛めて
一人で立っていることの
意味さえ見つけられなくて
一人で待っていることの
答えもどこにも見つからない
夜の鉄塔
photo by Panasonic DMC-FX35
どうしてここにいるんだっけ
役割なんてあったっけ
知ってる人はいたんだっけ
何かを忘れているんだっけ
だれか教えてくれるんだっけ
なにを頑張っていたんだっけ
ここにいてもいいんだっけ
2009年7月12日日曜日
草原の月光
photo by Panasonic DMC-FX35
女神が
天から降り立って
私に手を差し伸べて
一瞬だけの温もりと
刹那の抱擁を与えんならば
私は歓喜に身を震わせて
夜を駈ける風になる
木漏れ日の森
photo by Panasonic DMC-FX35
ざわついた心
ざわついた森
何かは何時か
何処かで始まる
走ろうとする心は
何処に向かう
2009年7月11日土曜日
薄桃色の時
photo by Panasonic DMC-FX35
丘の上に見えている
小さな窓からこの僕は
どんな風に見えるかな
色付く空の儚さに
消え入りそうな存在を
少しは認めてくれるかな
2009年7月10日金曜日
豪雨
photo by Panasonic DMC-FX35
ざん
ざん
ざん
ごう
ごう
ごう
2009年7月9日木曜日
過去と未来の狭間にて
photo by Panasonic DMC-FX35
僕は思い出を紡いで
抱きしめた
君は思い出の果ての
未来に向かった
僕たちの居るその狭間
現は刹那に確かに在るが
そこを埋める術が無い
2009年7月8日水曜日
月光の下で
photo by Panasonic DMC-FX35
月光浴の横顔は
哀婉の様を顕著にして
青き陰影に縁取られ
妖艶となった曲線に
自我の境が曖昧となり
永遠へ思いを馳せて行く
ないしょだよ
photo by Panasonic DMC-FX35
この風景はないしょだよ
神様がずっと隠してたんだ
存在自体が奇跡の君が
小さな声でつぶやいて
風に吹かれて
月に照らされ
奇跡的な風景の
一部になって遠ざかる
水路の町
photo by Panasonic DMC-FX35
水路に沿って広がった
街は川辺に礎を築き
喜怒哀楽と人生を
水面に映して浮かんでる
2009年7月7日火曜日
天に流れる
photo by Panasonic DMC-FX35
天に流れる雲光り
天を流れる川となる
君がさらりと翻す
まとった紗色の輝きに
柔き光が集まって
別れの輪郭照らし出し
何処か知らぬが我が声が
届かぬ場所へと消えていく
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